1日尿蛋白量とは
1日に血液中から尿中に排泄される総蛋白を定量した値のことを1日尿蛋白量と言います。1日(24時間)に排泄した尿を遮光のため褐色ボトル等に蓄尿したものを検査する。
検査の意義
1日あたり40~80mg排泄されており、150mgを超える場合、腎臓や糸球体等の異常の他、骨髄腫、溶血性貧血、アミロイドーシス等が疑われます。
参考基準値
現在の本邦において採用率が高い検査方法はピロガロールレッド法です。参考基準値を示します。
【蓄尿】31.2~120.0 mg/day (0.0312~0.12 g/day)
障害認定基準
腎疾患による障害の認定基準においてネフローゼ症候群の異常値は次の通りとなっています。
・ネフローゼ症候群の基準
【1日尿蛋白量(単位はg/day)】基準:3.5g以上を維持する
参考-ネフローゼ症候群その他項目の基準 |
1日(24時間)の蓄尿は負担が大きいため随時尿(部分尿)による尿蛋白-尿クレアチニン比で1日尿蛋白量の代用としていることが多いです。その場合の単位は(g/gCr)となります。
これは1日に尿中にクレアチニンが排泄される量がおよそ1gのため、尿蛋白を尿クレアチニンで割ることにより1日の尿蛋白量を推算しているものです。
随時尿(部分尿)とは・・検査前に採取した尿のこと
(※法令、基準等は更新日時点の情報です。常に最新のものをご確認ください。)
【参考】
大野 岩男 他:日本臨床,53-増-125~128,1995.
日本腎臓学会編 CKD診療ガイド2012
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