血清総蛋白(TP)とは
血清には多種類の蛋白成分が含まれており、その総和を総蛋白と言います。そのうち約60%はアルブミンで、約20%がγグロブリンです。こららは蛋白は身体を外敵から守る免疫機能や体液の濃度調整等の役割を果たしています。
検査の意義
γグロブリンが総蛋白の増加を反映することが多く、慢性炎症、慢性肝炎、脱水症、多発性骨髄腫、肝硬変、悪性腫瘍、M蛋白血症、膠原病、マクログロブリン血症しています。一方総蛋白の減少はアルブミンの低下によるものが多くみられます。アルブミンのほとんどが肝細胞で合成されるため肝障害を反映しているためです。また腎臓の疾患であるネフローゼ症候群で蛋白が尿中に排泄されてしまい、血清中の濃度が低下してしまいます。
参考基準値
現在の本邦において採用率が高い検査方法はBiuret法です。参考基準値を示します。
【血清】6.7~8.3 g/dL
障害認定基準
腎疾患による障害の認定基準においてネフローゼ症候群の異常値は次の通りとなっています。
・ネフローゼ症候群の基準
【血清総蛋白(単位はg/dL)】基準:6.0以下
参考-ネフローゼ症候群その他項目の基準 |
(※法令、基準等は更新日時点の情報です。常に最新のものをご確認ください。)
【参考】
高瀬 修二郎:臨床医,19-増-570~572,1993.
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